『 独自性の法則 』
仕事とは“するもの”だろうか。“させられる”ものだろうか。様々な解釈があるだろうが、“するもの”という意見が多勢だと思う。が、私は、単に“する”だけではだめだと思う。仕事とは“工夫するもの”ではないかと思うのだ。何か工夫して初めて、仕事は自分の物になるのではないかと。
先日、私はある会社A社を訪問した。A社は業界2位から1位を狙える所まで来ている新興企業である。そこで何人かの社員と話す時間を設けてもらえた。成長中の新興企業にはよくあることで、社員たちは毎日終電まで働いている。だが彼らと向かい合って驚いた。仕事に追われた顔をしていないのだ。
A社では業界3位に上がる頃から、人の入れ替わりが止まってきたのだという。それ以前はハードワークの為か辞める人も多かった。一人当たりの仕事量はその頃と変わっていない。いやむしろ増えているかもしれないのだが…。
私は、何が楽しくハードワークに向かわせるのか?と社員たちに聞いた。すると、こんな答えが返ってきた。業界1位も、会社の目標として勿論意識している。だがそれより“ウチにしかない”商品づくりに関って、それが認められるのが面白いと。
A社は“あくまで自社独自の商品やサービスにこだわる”ことを企業ポリシーとして掲げてきた。業績が伸び悩んだ時も決して他社の打ち出すものに追従しなかった。ちなみに、A社は今でこそひとたび人材募集すれば多数の応募者が集まるが、「会社の独自性に魅かれて」と言うだけでは採用されない。独自性のある商品をいかにして作るか自分で語れる人が採用されるのだ。
つまりこの会社では、社員は独自性というブランドにぶら下がるのではなく、自ら独自性を作ることを求められる。そして、それこそがやりがいとなっている。考え、工夫し、独自なものをつくり、成果が出る。そんな仕事の忙しさは、人から言われてやる仕事の忙しさとは決定的に違うようだ。私たちの周りでも成果を上げる人は、何か人とは違うことをやっていないだろうか。
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