『 成功するための3つの法則 』
「なにか即効性のある“転職のコツ”みたいなものは、ないんでしょうかね」このコーナーを始めて随分経つが、以前から時々こんなリクエストを受けている。積み重ねが必要なキャリアやスキルに関係なく、転職という段になってから準備しても間に合う“必勝法”があれば嬉しいのだがと。最近、別の角度から考えていて気付いた事があったので、今回書かせて頂くことにする。
別の角度から考えていて、というのはこういう事だ。数えきれない程の転職者を見てきて常々思っていたのだが、転職を成功させる人の“種類”が、ここ数年でかなり変化してきているのである。高いスキルや充実したキャリアさえ持っていればOK、というわけではなくなってきているのだ。苦戦する“エリート”を尻目に、ローキャリアの人があっさり転職して行ったりする。
では、キャリアやスキルの別なく転職を成功させる秘訣とは何なのか。これがすなわち、みなさんの求める“必勝法”にあたるではないかと思う。私が転職者を見てきて気付いたポイントは3つある。ひとつは“周到な準備”、もうひとつは“決断する勇気”、そして“運を見逃さないアンテナ”である。
例えばソフト開発者のJさんは、自分のスキルに相当する分野の事業が、業界内で拡大するという情報をキャッチしてから転職活動を始めた。これは“運を見逃さないアンテナ”。そして我々のオフィスを訪ねた時には、面接の草案まで周到に準備していた。志望企業各社を入念にリサーチし、自分のスキルのどの部分を重点的にアピールすべきかを事前に決めていたのだ。
Jさんの周到さは着実に実を結び、4社の内定が集まった。それぞれ仕事環境も待遇も違うため、実際は迷う所である。だがJさんは、決断を先送りにすれば事態が悪くなることも承知していた。待遇は当初の目標に満たないが、仕事に魅力ある1社に絞り再度の交渉。他の内定を全て白紙にしたことが結果として好印象となり、入社時には待遇も多少上方修正されたのだった。
いかがだろうか。Jさんがやったことは、決して高いスキルの積み重ねが必要なことではない。彼も平均的なキャリアを持つごく普通の転職者である。自分の経験や資質を急に変えるとなると容易ではないが“姿勢”は幾らでも変えることができる。これら3つのポイントは、そうした意味で即効性がある。さらにこれらは、転職のみならず私たちの仕事全てに言えることなのだ。明日から始めれば、ビジネスそのものにいい影響を与えるはずなのである。
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