『 勉強とビジネス感覚の法則 』

このメルマガを読んでいる人の中にも、仕事のために何らかの勉強をしている人はたくさんいるだろう。働きながら通学する人や、通信講座を受ける人が中心だと思う。だが中には、仕事を一旦辞めて勉強に専念する人もいる。ブランクを背負ってでも勉強したい人を、企業はどう見ているのだろうか。

残念ながら、仕事を一旦辞めた、いわゆる社会人学生の転職状況は厳しい。社会人が勉強のみに専念することが、まだ広く認知されていないせいもある。単に“ブランクがある人”と見られがちなのだ。しかしそんな中でも歓迎される人は確かにいる。ではどんな人なら企業に受け入れられるのか。

27歳のプログラマー、Rさんの例を挙げてみよう。RさんはSEへの職種転換を志望していたが、同時に勉強し直す必要も感じていた。できれば学生として本腰を入れて学びたい。だがそれが働きながら勉強している人々と差別化できない内容では、実務から離れる分、余計に不利になってしまう…。

そこでRさんは海外へ目を向けた。日本の市場や教育機関では学び得ないことを学び、他者との差別化を図ろうと考えたのである。また、海外生活で身に付く英語力も付加価値になるだろうと考えた。Rさんの計算は当たった。オーストラリアの大学で情報処理課程を修了後帰国したRさんの元には、SEとしての入社を求める外資系企業からのオファーが相次いだのだった。

私は、一旦仕事を辞めてキャリアのための勉強に専念したいという相談を受けたなら、こう答える。キャリアのために勉強する以上は、勉強も自分のビジネスの一部として考え、周到に計算した方が良いと。どこで、何を、どのように学び、どう活かすのか。実現可能な絵を描いてから出発しようと。

振り返ってみるとこれは、働きながら学ぶ私自身にも当てはまることだと思う。以前私は何かの足しになればとある通信講座を受けたのだが、結局何の足しにもならなかった。キャリアのための自己投資は、余暇でも逃避でもなく、リターンを得るべきビジネスだ。少々おおげさに過ぎるかも知れないが、つまりはそれぐらいの覚悟がないと、きちんとした回収はできないのだ。