『 時代と人間力の法則 』
新年最初の配信なので、今回は2001年のスタートにふさわしい話をしたい。先に一言で言うと、激動の時代に打ち勝つ人間力が重要になる、という話だ。それを、最近の動向に加えて、大手周辺機器メーカーに転職した26歳のEさんを例にとって考えてみたい。転職市場を含めた今年のビジネスシーンで、どんな人材が求められるようになるかの1つのヒントになると思う。
まず昨年の転職市場では、今年の伏線となるような動きがあった。“スペシャリスト・ゼネラリスト”といった単純なカテゴリで人材を括れなくなったのだ。高い実務スキルを持つ経験者が評価される傾向は、存続してはいる。しかし、ただ経歴や実務が優秀だからと言って採用される訳ではなくなった。
また、第2新卒や未経験者の採用が昨年あたりから復活し始めた。だが「何もできないけどヤル気はあります」だけで通用するような、バブル期の採用が復活したわけではない。では、具体的にどんな人材が評価されるのだろうか。
さて、転職者のEさんは、元銀行マンである。金融業界からメーカーへの異業種への転職だ。彼には技術系の実務経験は一切なかった。しかし採用過程を通じて、Eさんは2つの点を高く評価された。物事を理論立てて捉えアウトプットできる点。もうひとつはEさんの人物的な魅力に。
テクノロジーが急激に進歩し、最先端のトレンドがどんどん陳腐化する。そんな時代に必要とされるのは、結局は“人間”なのである。技術に追い付いていくのは技術そのものではなく、人間の賢さなのだ。2001年は、そうした“人間力”がますます評価される傾向が強くなるだろう。これは、Eさんのような20代に対し、より顕著になっていくはずだ。
人としての素地が正面から問われる分、今まで以上に厳しさは増すと思う。だが、今年は多くのビジネスパーソンにとって可能性の門戸が開く1年になると、私は信じている。経験や技術の積み重ねは、これからも確かに大切だ。そこにプラスして、今年は、丸裸の自分に何ができるかを考れば良いと思う。皆さんにとって新しい時代が、新しい可能性の幕開けとなりますように。
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