『 経歴書と英文レジュメの法則 』
英文レジュメというものをご存知だろうか。主に欧米系の企業で使用される履歴書と経歴書を兼ねた書類である。最近この英文レジュメを“機械に読ませる”企業が増えているらしい。検索ソフトにかけ、特定の単語がヒットしたものだけを選考の対象とするのだ。なんとも合理的な話である。どこかの外資に応募したあなたの書類も、機械で選別されているかも知れないのだ。
以前このコーナーで、経歴書を作成するにあたってのコツのようなものをご紹介した。今回はそこから一歩進んで、今後の転職市場で経歴書がどのような使われ方をしていくのか皆さんにご紹介していきたい。先に結論を申し上げると「日本の経歴書も英文レジュメの形態に近づいていく」である。
英文レジュメには大きく分けて2つの種類がある。ひとつは、学歴や年齢、前職等をしっかり記載するイギリス式。もうひとつはアメリカ式なのだが、こちらが先に述べた“機械で読み取られることが増えている”レジュメである。イギリス式と最も違う点は、仕事に直結するキャリアやスキル以外の記載はどんどん省略されるという所だろう。年齢を書かないケースや、既婚・未婚の別を書かないケース、性別さえ省略することもある。応募先の企業に合わせて自分の中の“売り”をピックアップし、必要なことだけを個条書きにしていくので、希望職種に関係ない転職経験もはしょることがある。“履歴など関係ない。何ができるかを端的に示せ”という性格の書類なのだ。
今までの日本の経歴書は、どちらかと言うとイギリス式に近い、履歴書の補足的な性格の書類だった。しかしこれからは違う。日本の経歴書も、スキルの選別材料として合理的に扱われるアメリカ式に近づきつつある。その傾向が顕著に出始めているのがエンジニア系の職種だろう。例えば我々のオフィスに来る登録者の中にも、高い学歴と素晴らしい職歴を持っているのに、企業の書類選考を突破できない人がいる。反対に、キャリア的には平凡なのに経歴書を見た企業から幾つも引き合いがかかる人がいる。本来の実力はさておき、書類上でのアピール次第で、勝ち組と負け組に分かれてしまう。そんなことがないよう、我々は経歴書の添削を繰り返すのだが…。やはり経歴書の扱われ方を心得ているか否かで、内容に歴然とした差がついてくるのだ。
“グローバルスタンダード”というと、もう旬を過ぎてしまった言葉のようにも聞こえるが、そうではない。私たちが言葉そのものに飽きただけで、実際には私たちの周囲で着々と進んでいる。日本の経歴書も、機械で選別される時代がそう遠からず来るのかも知れない。しかし、私は焦る必要はないと思う。経歴書上で、スキルをいかに端的にアピールするか。そのコツさえつかめば、今後は学歴や職歴に関係なくチャンスが与えられると思うからだ。
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