『 企業見極めの法則 』

有効求人倍率0.5%。お役所発表の数字が語るとおり、企業の求人数は確かに激減した。激減したのだが、私は別の意味で歯がゆい思いをしている。“こんな時期に会社を選り好みするな”という風潮に、世間が傾きつつあるからだ。私の実感では、今、求人を出している企業は“当たり”と“どスカ”の混合状態。業績好調な優良企業ばかりではない。死に体の経営状況でも頭数を揃えねばならない企業。求人難に乗じて採用し、汚れ役要員に充てる企業…。こんな時期だからこそ、私たちは企業を選り好みすべきである。

そこで今回はズバリ“企業の見極め方”。信用録等での事前調査は当然として、ここでは、自分の目で“生の実態”を確かめる方法をご紹介したい。企業側に主導権を握られがちな採用面接の場を、逆にフル活用するのだ

1. 会社のダメ度は、人事の人間のダメ度に比例する。
面接では必ず、合間合間に「何か質問はありませんか」と聞かれる。その瞬間を逃さないでほしい。御社の経営理念をぜひ聞かせてほしいと頼むのだ。答えられなかったり、要領を得なかったりする人事は、ダメ人事である。そして、組織の基幹である人事にさえ経営理念が浸透していない会社は、もとから経営理念が存在しないか、あっても機能していないダメな会社なのだ。

2. なぜ求人しているのか。募集背景をつっこめ。
なぜ当社を志望されたのですかと聞かれるのだから、私たちも「なぜ今回の募集を行なわれたのですか」と聞いてもいいはずだ。そこでウヤムヤな答えしか返ってこなければ、入社後のポジションは実質上ないと見てよい。

3. 配属予定部署の朝礼に参加せよ。
面接を経て、あなたを本気で採用する気になっている企業なら、この申し出にも快く応じてくれるはずである。入社の決心がつきかけていても、最後の仕上げに実行してもらいたい。朝礼には、その職場の“カラー”が煎じ詰められた形で現れる。昼間に見学して「活気があるなあ」と思っていたら、朝礼で怒鳴られまくって気合を入れていた…なんてこともあるのだ。

…以上、3つのポイントを押さえれば、その企業が自分にとって本当に良い環境かどうか、判断して頂けると思う。くれぐれも言っておきたいのは、“相手に主導権ばかり握られないこと”だ。引く所は引いて、押す所は押す。誠意をもって面接に望んでいる企業となら、そのバランスが上手くとれるはずだ。3つのポイントを試されて、もし、怒りだす企業なら…。それが本物の“どスカ”ということになる。入社しないほうが、身のためである。